
紅桜編終了直後の二人。以下駄文↓
−−−−−−−−−− 開始 −−−−−−−−−−−
桂さんと空から降りてきた銀さんは、意識はハッキリしてるものの、結構やばかった。
まだ塞がってもいない傷口が、似蔵との戦いで悪化していた。
僕は姉上に「銀さんを絶対に動かすな」と言っておいたけど、この戦い、銀さんがいなかったら今頃江戸は火の海だっただろう。
今、銀さんは僕の家で、僕の手当てを受けている。
神楽ちゃんと姉上は、食事の用意をする為に台所へ消えた。
「新八」
ふと、向かい合わせに座っている銀さんが口を開いた。
僕は包帯を巻きながら答える。
「なんですか」
「お前さァ、強くなったなァ」
「そうですか?」
「強くなったよ。2度も助けてもらっちまったしなァ…」
しみじみと語るその口調が。あなたの存在が。
今回の事で、何度失われそうになっただろう。
「ありがとうな」
銀さんの右手が、俯いて包帯を巻く手の止まった僕の頭を撫でた。
それが合図のように、我慢していた感情が一気に噴き出した。
「怖、かったっ。銀、さんが、死んでしまうんじゃ、ないかって…っ」
「おう」
「僕、が、もっと…っ、強ければ、銀さんが、こん、なに、沢山怪我する事も、なかったのに、って」
「おう」
「でも、銀さん、生きててよかっ…つっ」
「おう」
僕は嗚咽しながら話した。
銀さんは僕の頭を撫でながら聞いていてくれた。
「あなたを、失うかと、思ったん、だ」
僕はその日初めて銀さんの顔を見た。
銀さんの目が、なんだか充血しているように見えた。
「バァーカ。そんなすぐに死んでたまるかよ。俺ァなァ、全宇宙の甘味を食べるまで死なねーよ」
へらりと、いつものようにイヤらしく笑う銀さんを見て、僕も微笑んだ。
「本当によかった…本当に…」
僕は銀さんの右肩あたりに頭をあずけた。
埃と血と、今は消毒液のにおい。そして、大好きな銀さんの甘いにおい。
「こっちは痛くないですか?」
「ああ、平気」
ちょっと声が震えてるような気がするのは、僕の気のせいだろうか。
「新八、ごめんな」
そう言って銀さんは、右腕を僕の背中に回した。
僕の髪に頬を寄せて、僕のにおいを嗅ぐもんだから、僕も銀さんのにおいを肺いっぱい吸い込んだ。
−−−−−−−−−− 終了 −−−−−−−−−−−
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